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絆ブログ 2019年12月

算数でつまずく「図形」問題の克服法とは!

「合格への絆」12月号の中の記事より一部を紹介します。

算数でつまずく「図形」問題の克服法とは!

少しずつ抽象度が上がってくる小学4年生の算数。なかでも図形単元は「試行錯誤」や「頭の中でイメージすること」が求められ,つまずく子どもが増えると言われています。『AERA with Kids』(朝日新聞出版)秋号「小学4年生 算数の壁」では,図形問題の克服法について紹介しています。
 なぜ小4算数の図形問題は急に難しく感じるのでしょうか。これまで多くの小学生に中学受験指導を行ってきた辻義夫先生は次のように話します。
 「3年生までの算数では実際に数えたり,なるべく具体的に考えたりしながら解いてきたのですが,4年生になると,見通しを立てたり頭の中で試行錯誤したりすることが増えてきます。図形も同じで,ひとつずつ具体的に考えることに加えて『これまで学んだ解き方を頭の中でイメージしながら,別の方法で解く』という学習が増えるため,少し見方を変えた問題が出ると,勘違いやミスが出てしまうのです。」
 「小3で学んだ長さの単位換算は暗記で解いてきた,という子どもは多いと思いますが,4年の面積の単位換算は同じようにはいきません。暗記で何とかしようとすると,5年生の体積の単位換算でさらにつまずいてしまうので,今のうちから『しくみや性質や決まり』など,根本的な理解をしっかりしていくことが大切です。また,頭の中だけで考えるだけでは難しいことも多いので,省略せずにいったん手を動かして書いて確認することも重要ですね。」
 
●克服法(1)面積の単位のしくみを理解しながら換算をする(単元:面積の単位換算)
 面積の単位換算のコツは,とにかく「機械的に覚えない」こと。面積は「1辺×1辺」なので,正方形の1辺の長さがどう変わるかを考えながら,辺の長さや単位の変化に合わせて面積がどう変わるかを見ていきます。イメージが難しければ方眼紙に1辺の長さを入れた正方形を描いて考えると,より具体的に把握できます。
 厄介なのは,普段なじみのない「ha」(ヘクタール)や「a」(アール)があること。「1ha」なら1辺は100メートルの正方形,「1a」は1辺は10メートルの正方形。大きい数の場合は田んぼや畑など,例を使ってイメージを持てるようにしましょう。
 
●克服法(2)色々な方法で長方形の面積を出してみる(単元:長方形や正方形の面積)
 小4の長方形の面積では,凸凹があったり一部に空白があったりして,どのように面積を出していくのか,悩ましい問題が出てきます。このような問題の場合,長方形や正方形を切り分けてそれぞれの面積を計算し,最後に合計をして答えを出す子どもが多くいます。
 しかし,足すだけでなく,全体から部分の面積を引いたり図形を移動させたりしながら色々な解き方ができるよう,考え方を引き出す声かけが大事です。どんな解き方をしても否定せずに試行錯誤したことを認める声かけをしてください。簡単に解く方法を考えたり探したりすることがとても重要です。
 
 小4の算数は,5年6年とさらに難しくなる思考算数の土台作りの時期と言えます。テストの点数だけを見るのではなく,ときには教科書を一緒に見てあげて,どこかでつまずいていないか確認してあげるといいでしょう。
 

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